2024年度
記入者 市民 |
5月15日 中條・下崎の二人で 白山市教育委員会 図書館教育担当 上田指導主事 村本学校図書館支援センター係長を訪問しお話をうかがった. 1 今年度、市教委では図書館教育の組織変更・充実があった (1)組織変更 学校図書館支援センターの所属が松任図書館から学校指導課となり、これまでの2名に加え、支援センター係長が追加配置されて3名体制となった。 図書館教育の充実を図り、本好きな児童生徒を育てることはもちろんとして、授業における図書の活用を充実させ、児童生徒の学びを伸ばしたい。 “授業実践”については白山市の学校教育基本方針の中でも重点項目として明記されている。また、年間計画はすべての学校で作成され、管理運営計画にも掲載されている。 (2)具体的活動 支援センター職員で学校図書館訪問を行い、現場への指導・助言を行う。
学校図書館をさらに充実させ、司書教諭と学校司書との連携などを通した授業実践により、個別最適な学びにつなげ、児童・生徒の資質能力の育成を図っていきたい。
2 その他変化・予定 市立図書館と学校図書館のシステムの更新・統合 昨年度に引き続き学校司書部会で、県外の進んだ実践を聞く研修会を予定
3 こちらからも以下の2点についてお願いした 今年度から小学校国語教科書が新しくなったが、利用指導がさらにやりやすくなるように、複数の教科書を参考にして進める等の助言をしていただきたい。 県内どこでも司書教諭免許を持つ教員が不足しているため図書館教育充実にも支障が出てきているという声を聞く。市でも、今後対応を検討して欲しい。
4,訪問してみて 1 上田指導主事の「専門の司書が加わってくれて、自分も訪問先の司書も大変喜んでいる」との開口一番の発言や、村本係長の「新しい仕事で未知の部分もあり難しいが上田先生との2人体制と支援センターでの3人体制で 自分も学ぶことも多くやりがいがある」などの発言があり、新しい体制での協働がとても楽しみである 2 図書館教育の組織体制の充実を図る白山市教委の本気度を感じてとてもうれしく感じた 3 教科書をもとにした利用指導は、担任もやりやすく児童生徒の情報活用能力=探究力も高くなる。「書くこと単元」のはじめに「利用指導」のページがあり、それを使って書く活動をする流れがあると司書教諭や司書も児童生徒の資質能力の向上につなげやすい 是非、市教委からもご指導いただけたらと思った 4 「探究」という言葉は、高校でも「古典探究」「歴史探究」など教科の名称に使われるほど重要視されているポイントである。また、学習指導要領では 課題の設定⇒情報の収集⇒整理・分析⇒まとめ・表現⇒課題の設定・・・・と探究の活動をし、調べる能力を身に付け、次に使える力としての「探究の力」を付けることが求められている。市の重点の言葉としては、「探究心」ではなく「探究力」として、利用指導や調べ学習で、児童生徒の次に使える力・生涯にわたって使える力として身に付けてほしいと期待している |
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2023年度
記入者 市民 |
■学校図書館支援センターの大橋さん・森本さんにお話を伺った ・支援センターではICT端末導入後も貸出し量は減っていない。今年度に入ってからも中学校の利用などかえって増えている印象。学校間に差はあるが、昨年度の実績も全体では増えていたとのこと。 ・学校司書には子ども達と同じ端末が支給されておらず、支援に不便がある様子。ICTのスキルにも不安があり、昨年度、司書部会では、ICT支援員に方の協力を得て研修会を行った。また、オンラインで講師に東京学芸大の司書をお願いした研修会も行った。今年度も杉並区の実践を学ぶオンライン研修会を予定しているとのこと。 ・会計年度任用職員制度が始まって来年度で5年となるが、今後の継続雇用に不安がある。
■白山市教育委員会学校指導課 上田さんにお話を伺った ・図書館教育についてはまず「自分たちの興味関心に沿った活動の大切さ」を強調された。そのためにも図書館を活用することが日常となっている白山市の環境を活用したいとのことで、先生ご自身が図書館を実際に使い、良さを実感されていることが伝わり心強く感じた。 ・ICT端末は探究学習の場面などで個別最適化や場面に応じた活用に有効であり図書館とも連携させていきたいとのこと。 ・こちらからは、GIGAスクール構想下でのこれからの学校図書館の展開についての司書さんたちの不安等をお伝えし研修の充実をお願いした。司書だけの研修ばかりでなく教員対象の情報関連の研修会にも参加できると良いのではと提案した。
■これからの課題として、益々複雑になっていく情報の世界を生きていく子ども達のために学校司書だけでなく学校全体で情報教育に取り組んでいただけたらと願っている。
文部科学省が全国学校図書館協議会に委託して刊行、昨年1月に全国自治体に配布された『1人1台端末時代の学校図書館担当指導主事の仕事と知識』にもあるように「学校図書館を軸とした情報教育全体の協力・連携・統合」を期待したい。 |
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2022年度
市民 |
学校図書館支援センターで担当の大橋さんと森本さんにお話を伺ってきました。
・昨年度はコロナ下でもあり、GIGAスクールも始まったが、市立図書館から学校図書館への貸出実績は短期・長期ともに伸びていた。反面レファレンス実績は2割以上減った。原因ははっきりしないが少し様子を見たい。各校での図書館の利用は授業も含め増えていると感じる。 ・月に一度の司書部会は対面とオンラインで行った。小学校部会は「国語科の教科書に沿った利用指導ツールの作成」中学校部会は「情報教育と連携した図書館活用」をテーマにそれぞれグループ研究を行いまとめた。 ・昨年度、白山市第4次子ども読書活動推進計画策定のための話し合いが数回もたれた。6月上旬に完成予定。 ・今年度の課題として、1人1台端末時代となり情報教育の拠点として、校長、図書館担当 (司書教諭・学校司書)情報担当(技術科・ICT活用教育担当・ICT支援員等)の 連携・組織化が文科省からも求められている。変化していく環境の中で、学校図書館の役割を考え果たしていきたい。 ・全国学校図書館協議会(SLA)の『学校図書館』7月号は支援センター特集ということで原稿依頼を受けている。 ・より先生方に使っていただけるよう教育委員会とも連携し発信していきたい。
お話をうかがい、支援センター便り等を拝見すると、各校が学校図書館を中心として情報教育を模索されている様子が伝わってきました。新しく就任された教育長さんは情報教育に詳しい方とのことで期待されます。 支援センター便りには各校の授業実践や研修・委員会活動・司書のグループ研究についても紹介されていて、支援センターのHPから見ることができます。 |
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2021年度
記入者 市民 |
・正規司書 1名増 学校図書館支援センターの大橋さんにお話を伺いました。 ・昨年度はコロナのための休校等があったが、支援センターから各校への調べ学習資料の貸出冊数、レファレンス件数とも前年を上回った。各校でも様々な工夫により利用が伸びているとのこと。 ・GIGAスクール開始に伴って調べ学習にタブレットが持ち込まれることが増えたが、それに対し、情報センターとして学校図書館がどう関わっていくのかが課題。タブレット使用の現状をその都度把握し、それぞれの良さ・欠点を先生と共有することが必須。 ・学校司書は情報の扱い方、著作権などについて技術科や情報担当の先生、ICTサポータの方と連携していく必要性を感じている。それと同時にまず自分たちが著作権に関する研修を受け、正しい知識を学んでいきたい。 ・月に一度の司書部会で行っているグループ研究の今年のテーマにも、GIGAスクール初年度としての調べ学習における指導の在り方が含まれていると聞いている。タブレットを活用した調べ学習が進んでいることは楽しみなことである反面、喫緊の課題もあるようだ。 ・昨年中止となった日本図書館協会の学校図書館部会夏季研究集会は、今年、東京で開催予定で、支援センターと松任中学校が報告者として参加されるとのこと。 ・美川中学校が今年度の「子どもの読書活動優秀実践校に対する文部科学大臣表彰」を受けた。 |
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2020年度
記入者 市民
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2019年度
記入者 市民
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■2018年度は
・8月/第41回全国学校図書館研究大会富山・高岡大会で松任小学校が事例発表
・8月/市教育センター主催の司書・司書教諭がともに学ぶ研修会が数年ぶりに開かれた
・10月/松任図書館と学校図書館支援センターが「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー2018」(NPO法人「知的資源イニシャティブ」主催)のライブラリアンシップ賞を受賞し、横浜での授賞式に出席・発表。翌日、第20回図書館総合展フォーラムで学校図書館支援センターと松任中学校が「学校図書館を支える人たちとその取り組み」を事例発表した。
・司書部会(月1回)でのグループ研究は「利用指導に関する授業の参観」を全体テーマに、地区の小中学校がグループになって相互参観。9年間を見通した研究となったようです
■2019年度は
・4月/正規学校司書1名があらたに採用された
・4月/子どもの読書活動優秀実践として、千代野小学校と鶴来図書館が文部科学大臣表彰を受賞
・6月/2019年度図書館司書専門講座シンポジウム(東京)で支援センターが、8月/東日本地区国語問題研究協議会石川大会で、支援センターと松任図書館が事例発表予定
・8月/学校図書館問題研究会第35回全国大会・神奈川大会で、松任中学校の司書と司書教諭が実践報告の予定「学校を知的好奇心のわくわく工場にしよう!」
来年の36回全国大会は富山市で開催されるが、そこでの発信も期待したい。
・今年度の司書部会でもグループ研究が継続して行われる。
その他、学校図書館支援センター便りの発行・松任図書館での学校図書館を活用した授業成果物等の掲示・図書館を使った調べ学習コンクール・ビブリオバトル中学生大会 等々が継続して着実に行われている。数字に表れた成果やその発信は“市の方針”と“現場の頑張り”があればこそのことと敬意と感謝を表したい。 市民としては、子どもたち一人一人が、豊かな想像力と確かな情報を手に、自分で考え、人とつながって平和な未来を築いていってほしい。そのために学校図書館はなくてはならないと考え応援している。ゲーム障害・貧困・虐待等々気がかりなことがあるからこそ。 |
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2018年度
記入者 市民 |
●今年度から学校図書館を担当される山下指導主事にお聞きしました。 「“学校図書館を使うとこんなに楽しく力がつくよ!”とこれまでも若い先生方に自分の経験を伝えてきました。これからは、学校司書と学校図書館支援センターが連携して整えてきた図書館を、授業者である先生方がいかに活用していくかを広めることが課題であり、自分の役割だと思っています。8月に予定している市教育センター主催の研修会では、学校図書館を活用した授業実践を、授業者である司書教諭が紹介し、それを参考に先生方が2学期の授業案を考えるという形をとり、学校図書館を使った授業のよさを多くの先生方に実感してほしいと考えています。 また、小・中9年間で子どもたちを育成するという観点から、学校司書同士が学校図書館を活用した授業において、小中連携相互授業参観をしています。現在でも高いスキルをもつ学校司書が多いのですが、子どものこれまでの学びやこれからの学びを把握することで、より子どもに力のつくすてきな授業が増えています。」 ●学校図書館支援センターに大橋司書をお訪ねしました。 昨年と同じく大橋さんと森本さんの二人体制で、支援センターはさらに充実してきていると感じました。実績報告書によると、学校での図書館を活用した授業は年々増えています。毎月先生方に配布される支援センター便り、松任図書館入口に各学校からの成果物が展示される学校展示コーナーも継続されています。各地から視察もあり、1月には「図書館サービス向上委員会」の情報公開サイトの「りぶしる」取材を受け、先日アップされたところとのことでした。 ●今年の司書部会の部長さんは30代前半正規職の若い方で、若々しい山下指導主事といい、若い力を感じ嬉しくなりました。自分が年を取ったということも実感しました。 |
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平成29年度
記入者
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・昨年度は「第3次白山市子ども読書活動推進計画」が策定された。第2次計画を更に進めたものになっている。課題としては中学校司書教諭の時間の確保などがあげられている。 ・月一回の学校司書部会ではしばらくぶりにマニュアルの見直しを行ったとのこと。産休、育休の代替司書も困らないように、業務マニュアルを見直し、今年は引き続きシステムマニュアルの見直しも行っている。 ・また、不読傾向を減らすことに力を入れていて、昨年教育委員会による学校アンケートを実施したことで、職員全体の意識の高まりがあった点がよかったとのこと。指導主事の提案で、選書の研修会も行われた ・学校図書館支援センターは、資料の提供、配送、レファレンスサービス、月一度のセンター便りの発行、見学者の受け入れ等、連携の要として活発な活動をされている。市立図書館では、調べ学習コンクールの実施、学校図書館の成果物展示コーナーを作る、等に加え、ビブリオバトル中学生大会をさらに充実させ全市に広げていきたいとのことだった。 |
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平成28年度
記入者
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昨年度は11月の北信越学校図書館研究大会で大勢の方に白山市の取り組みを見ていただきました。大会に向けてみんなの力が結集したことは大きなことだったのではないかと思います。学校図書館支援センターが毎月発行している「支援ンターだより」を読んでも、これまでよりギアが一段上がったような印象を受けます。 公共図書館と連携しての様々な展示や行事の紹介(美術部の読書感想画の展示・おはなし給食の紹介・松任地区中学生ビブリオバトル大会の開催etc.)。第10回となった調べ学習コンクールの応募作品が2000点を超え、今年度のテーマの特徴として「ユニークな着想・それを自分の力でじっくり楽しみながら追及している(コンクールの講評より)」と紹介されていたこと。司書・司書教諭合同の研修会の報告。市内全小中学校でのおはなし給食の様子やそれを取り上げている新聞記事。数学科の取り組みの紹介。図書館振興財団の助成事業による購入資料の紹介。等々 一年分の便りを読むと、これまでこつこつ積み上げられてきた現場の取り組みが、目に見える形で一度に表に出てきたように感じられました。全国からの視察も、とても多かったようです。来られた方には今年もセンター業務を担当される大橋さんと森本さんのお二人が資料を用意して説明に当たられます。今年の重点目標は?とお聞きしたところ、助成事業によって全校に配布できることになった調べ学習コンクールの過去10年分の入賞作品の複製を大いに活用してもらえるようにしたいとのことでした。今年も楽しく豊かな活動が展開されることを期待したいです。 特筆すべきは、今春正規の学校司書が二人増えたことです。現場の頑張りを市がしっかり受け止めて下さっている表れと、喜び感謝申し上げたいと思います。これで正規職員は27人中15人となりました。今年はじめて、非正規の学校司書が1年間の育児休暇をとられていますが、代替えの職員が配置され、安心して育児に専念できることはとても大きいことです。けれど正規職員の場合の育児休暇は3年間が認められていて、まだまだ格差はいろいろなところにあります。 教育委員会の学校図書館担当が、小川先生から斉藤先生に変わりました。また、元蕪城小学校長中條さんは、長く現場で学校図書館を引っ張ってこられ、北信越大会では大会長をされましたが、3月で退職されました。中條さんはこれまでも忙しい中、石川・学校図書館を考える会の世話人として、研修会などでも大活躍でしたが、今年からはさらに世話人パワーをアップして、早速HP作成などにかかわって下さっています。今年の6月25日ユースパルの研修会の講師は中條さんにお願いしました。子どもたちと図書館への思いや知恵がたくさんある彼女の話を皆で聞きたいと思います。 |