2024年度
記入者 学校司書 市民 |
■学校司書より 【昨年度の活動報告】 ★司書事務連絡会 一昨年の夏休みに初めて開催した「学校司書による調べる学習相談室」(学びの杜ののいちカレードと共催)を、前年の反省点を見直し、改善を図ったうえで、第2回目として開催した。(8/3,4の2日間) その他、毎月の司書事務連絡会では、以下のような研修、ワークショップを実践した。 ・「一箱本棚(図書館)」のワークショップ ・「学習に活用できるデジタルアーカイブ」視聴 ・「味見読書」、「本探しゲーム」、「まわし読み新聞」など、子どもたちの読書活動の推進に役立つ研修 ★GIGAスクール構想 一昨年同様、chromebookを活用した利用指導、オリエンテーションが増え、Ⅰクラスずつ実施していた情報リテラシーなどの学習支援も、全クラス一斉配信で実施する機会も多くなってきた。また、「学習に役立つデジタルアーカイブ、GIGA時代だからこそ!使って便利‼」と題したデジタルアーカイブに関する情報の共有、学習に役立つアプリ等も司書事務連絡会の中だけでなく、googleのアプリケーションを利用して、オンライン上でも随時、情報交換、共有し合っている。 ★野々市市教育研究会(学校図書館部会) 昨年秋に開催された「石川県学校図書館大会」では、読書指導の分科会の中で、スタートから10年経った「ののいち読書ノート」の成果と課題、活用事例などこれまでの実践を発表した。「ののいち読書ノート」に関しては、「おすすめ100選」の本も含めて、2年計画で大幅リニューアル(改訂版)を現在制作中。(小学校用は、令和7年度より「改訂版」を使用予定)
■市民より
5月24日、教育総務課に出向き、学校図書館担当とお話をしてきました。上記の学校司書からの報告を読むと、毎年、進化している様子がうかがえます。20年以上のキャリアを持つ司書もいる野々市市の小中学校は、一見安泰のように見えますが、雇用形態は非正規のままです。2020年度からは会計年度任用制度に移行し勤務時間が短くなり、また、3年おきの公募による雇用の不安などを抱えていることも承知しています。今回も、学校司書と市民の要望を書面にまとめてお渡ししました。毎年の訪問が少しでも改善につながると良いのですが…。市民応援団の私は朝読みやおはなし会を通して、今後も子どもたちと本に関わっていきたいと思います。 |
2023年度
記入者 学校司書 市民 |
■学校司書より 【昨年度の活動】 GIGA スクールに関連して、Chromebook を活用した図書館オリエンテーションや百科事典の使い方や著作権に関する利用指導や、作成した資料の共有の機会が増えました。昨年 10 月に開催した県学校図書館研究大会ではこれらの資料の一部を大会ウェブサイトに掲載しました。 7 月と 8 月の計 2 回、学びの杜ののいちカレードと共催で「野々市市立小中学校 司書による調べる学習相談室」を開催しました。毎月1回開催される市生涯学習課 主催の市司書事務連絡会でカレードと学校司書が共同でできることはないかと検討し、準備を重ねて開催することができました。「図書館を使った調べる学習コンクー ル」を開催する本市では公共・学校図書館とも夏休みになると調べ学習のレファレンスが多く、その中には漠然とした質問もあり毎回頭を悩ませていたことから、調べ学習のテーマを考えるきっかけになればということで企画しました。2日間で約40人の参加があり、参加した子どもたちは手ごたえを感じた様子でした。今年も昨年度の反省点を踏まえた上で8月3日・4日に開催する予定です。 各学校で行われた百科事典の使い方の利用指導と「調べる学習相談室」では百科事典「ポプラディア」を活用しました。事例はポプラ社「Hello!ポプラディア」公式ウェブサイトに投稿し、今年4 月に2 回に分けて掲載されました。詳しくはウエブサイト (https://kodomottolab.poplar.co.jp/hello-poplardia/)をご覧ください。
【今後に向けて】 新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い図書館での調べ学習や読書の活動がコロナ前に戻りつつあります。図書館での調べ学習ではウェブサイトの情報と本の情報を生かして考えを広げるために大事なこと(主に著作権)を伝えていきたいと感じています。1 人 1 台端末が当たり前になる中で、デジタルとアナログそれぞれの良さが生きる環境づくりが課題です
■市民より 2020年度から会計年度任用職員に切り替わり、2023年度は4年目となりました。野々市市では「公募によらない場合は3年」という雇用条件があり心配していましたが、小中7名の司書は継続雇用となり一安心しました。でも、スキルを積んだ優秀な司書たちが雇用面で毎年不安に思うのはどうでしょう?そのことも含め、教育委員会の方とお話してきました。 昨年からの学校図書館担当者は、実際関わってみて、また、上記の報告でも分かるように、司書さんたちの頑張りはすごい!と認めてくださっていました。細かい要望もお伝えし、今後安心して勤務できる環境を整えて欲しいとお願いしてきました。 昨年11月のカレードサポーター養成講座では、サポーターさんから「図書館司書&学校司書の仕事内容が知りたい」という要望を受け、館長さんの講義がありました。学校図書館に関心のある市民の声が嬉しかったです。 読書ボランティアの仲間たちは昨年から始まった「コミュニティスクール」に登録し、以前から行っている朝読みにせっせと通う日々です。 野々市市は住みやすさランキングの上位にありますが、スーパーの数だけでなく、学校図書館の充実をアピールしていきたいです。 |
2022年度
記入者 学校司書 市民 |
■学校司書より 昨年度、野々市市の学校司書(小・中・高)、カレードの司書、生涯学習課の職員が集まる司書事務連絡会において、SDGsの17ある目標のNDC分類の対照表を作ることとした。調べ学習のテーマとしてSDGsを取り上げる学校もあり、各目標について調べるにあたり、どの分類の書架を当たればよいか児童生徒にわかりやすくするためである。 今回制作した対照表は、子ども向けではなく司書が参考にするための資料である。各校で蔵書が違うため、リスト等の子ども向けの資料は今後各校で作成する必要がある。また、新しい資料も出版されているので、対照表についても都度更新していかなければならないことが今後の課題である。
その他にも、GIGAスクールに関して、各校での実践内容を報告し、共有した。授業での活用が多く、学校図書館での活用方法については、今後考えていかないといけない。 また、子どもたちがインターネットで調べ物をすることが当たり前になってきており、学校図書館としては図書とインターネット記事のそれぞれの良さや使い分け方などを伝えていかなければならないと感じている。 それに伴い、調べる学習コンクールの作品でもインターネット記事の書き写しが見られるなど、著作権について引き続き周知し、書き写しを見極めるスキルを身につける必要がある。
2022年10月18日(火)~21日(金)に開催される石川県学校図書館研究大会(野々市・白山)では、野々市市の学校司書から著作権に関する内容を提供予定。
■市民より 野々市市の学校司書がこれまで積みあげてきた仕事に対して、本当にパートタイム会計年度任用職員のままで良いのか、ますます疑問が湧いています。仕事量や仕事内容が果てしなくフルタイムに近く、本来なら正規職員であるべき職種です。雇用形態を改善してもらうべく、これからも学校司書への応援の輪を広げていきたいと思います。 |
2021年度
記入者 市民 |
■学校司書から *「電子図書館と著作権について学ぶ」 2020年8月~10月 実務講習会報告 ⑴ 動機 まず、司書連絡会で国が推進する「GIGAスクール」構想について研修を行い、そこで電子端末を利用した学習が今後広がることに加え、学校図書館としても様々な活用法が想定されることが挙げられた。そこからさらに、電子メディアやその利用において特に注意しなければならない著作権に関して学んでいく必要があることから、野々市市が運営している「ののいち電子図書館」と著作権についての研修を行った。 ⑵ 「ののいち電子図書館」について 野々市市では「ののいち電子図書館」を運営している。新型コロナウイルス感染拡大以後、安心して貸出できるサービスとして注目が集まっている。主なメリットはネット環境があればどこでも利用可能であり延滞催促も不要で、音声読み上げ等の読書支援機能もある。一方で、現時点で出版点数が少ないことに加え、著作物によって貸出回数の上限設定や利用期間制限があることなど高コストで何らかの制約があるというデメリットがある。 ⑶ 著作権に関する研修 「GIGAスクール」の進展および電子図書館を通した著作物の利用が今後増加することから著作権(著作隣接権含む)について司書が各自で調べて司書連絡会の場で発表した。共有した事項は次の通り。 ・著作権法35条では学校その他の教育機関において「教育を担任する者及び授業を受ける者」は必要と認められる限度において著作物を複製して授業等に利用することができるとしている。今年度より著作者個別に許諾を受けなくても著作物の送信や授業配信が可能になる制度「授業目的公衆送信保証金制度」が実施され、来年度より一定の保証金を払う必要がある。 ・障害のある方・児童生徒のための資料複製は必要と認められる限度において可能である。(寝たきりの方に絵本を天井に拡大投影する、視覚障害のある方のために絵本を触ってわかるものに作り替える等) ⑷ 成果と課題 様々なメディアに触れる機会が今後増える見込みであることから注意すべき点を確認する上で大いに役に立った。同時に、著作権が時代の流れに対応して改訂されていることを学ぶことができた。授業で著作物を複製して使用できるのは「教育を担任する者と授業を受ける者」であることから、司書としてできることは著作物の紹介や情報提供にとどまることを教職員に周知する必要がある。 *昨年に引き続き、コロナ禍での学校図書館の工夫など ・廊下の図書紹介掲示を増 ・休み時間の使用割、2~3クラスまで減 ・手指消毒、パーテーション、足跡マーク、3蜜防止サインの追加 ・畳コーナーやベンチコーナの人数制限の表示、椅子の間引き ・図書委員会の活動制限
・SDGsの本 *2022年10月、石川県学校図書館研究大会(野々市、白山大会)開催予定 ■市民から 現場から上記のような報告が届きました。GIGAスクールの始まりにタイムリーな報告です。(野々市市は県内唯一、電子図書館を運営。野々市市民のみ利用可) 小中7校の司書のキャリアが蓄積されていく中で、パートタイム会計年度任用職員になり、待遇はどう変わったのか、長い間、応援してきた市民としてはとても気になるところです。 |
2020年度
記入者 市民
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(学校司書と生涯学習課からの聞き取りより)
2019年度は異動あり。司書会は例年通りに開かれ、取り組んだことは、①本が苦手な子どもに読んでもらうための取り組み(情報交換)、②新システムの更新(2学期から運用)、③おすすめ本のフローチャート、④思考ツールに関する情報交換、とのことでした。
2020年度は異動はありませんでしたが、会計年度任用職員ということで、勤務時間が16時30分までとなったそうです。コロナ禍では国のガイドラインに従って新しいマナーのオリエンテーションをおこない、子どもたちには徹底されているとのことでした。 放課後の図書館を見せてもらいましたが、いたるところに、感染対策が施され、テーブルの上には曜日ごとに返却本が積まれていました。貸し出し本はウィルスが感染力を無くすまで3日間の待機。【ラミネート(プラスチック)は72時間、紙は24時間、本に菌が残る時間の目安】と書かれた大きなサインもありました。日常業務に加え、コロナ禍での様々な対策はしばらく続くと思われます。野々市市は一校当たりの児童数が900名を超える大規模校もあり、専任で常駐とは言え一人業務ではかなりハードだろうと想像できます。(大規模校には司書の増員はできないものかと、ふと思ったりして…) 今年度も野々市市は「図書館を使った調べる学習コンクール」に力を入れています。取り組む子どもたちも多くなってきているようです。野々市市立図書館でも調べ学習の本をそろえバックアップをしていくとのことでした。ますます、学校司書の存在は欠かせません。 また、8月発行の野々市市議会だよりには、GIGAスクール構想(Global and Innovation Gateway for allの略)が打ち出されています。今後、司書会で電子書籍の研修や教科書改訂に伴う対応など、勉強会を行っていくそうです |
2019年度
記入者 学校司書 市民
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学校司書から ■継続的な事 ① 月に一度司書連絡会(小学校5名、中学校2名) ② 司書教諭と共に定例部会 ■2018年度は ①市内共通業務マニュアルの策定 ・2019年度の業務や一年の業務の流れ、文書資料の保管年数などをまとめた。 ・学校司書の人事異動や新規採用があった場合の混乱をさけるため、分類や別置記号を市内統一とした。 ・今後も定期的に改訂していく。 ②2018年9月末、館野小学校図書館の改装完了 ・平湯式の家具を取り入れ、壁に沿ってカーブした書架や丸い掲示板など柔らかい雰囲気になった。改装にあたり、古い蔵書を除籍したことで、蔵書の新鮮度が高まった。背ラベルを変更して、より配架しやすく、児童が本を見つけやすいように工夫した。
市民から ・学校司書のいる図書館が当たり前となった野々市市では、5つの小学校には朝読や昼休みにボランティアが入り、それぞれ活動している。新しい取り組みとして、2019年度、年に3回カレードサポーターズクラブ(野々市市立図書館ボランティア)のメンバーが野々市中学校で朝読みを始めることになった。学校との連携をスムーズにして子どもたちへ読書の楽しみを伝えていければと思う。 |
2018年度
記入者 市民 |
☆昨年11月にオープンした指定管理による市立図書館「学びの杜ののいち 愛称カレード」は市民の関心も高く、利用者が6月時点で30万人を達成しました。(野々市市の人口約5万2千人、年間目標30万人)若いファミリー層や高校生の利用が伸びたそうです。幼い頃から公共図書館に親しんだ子どもたちが、学校司書のいる学校図書館で学び、大人になりまた生涯学習の場として公共図書館を利用するという嬉しい流れがますます期待されます。
図書館ボランティアは今年度から「カレードサポーターズクラブ」と名称が変わりました。たくさんの仲間がボランティア活動をしています。 各小学校にも読み聞かせのボランティアグループがあります。学校を訪れるたびに学校図書館を利用する子どもたちの様子がうかがえます。9年間学校司書のいる学校で学べることは本当に幸せだと思います。 これからも市民応援団として頑張っていきます。 |
平成29年度 記入者 市民
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市民のための新しい生涯学習施設を目指すものとして、11月に新市立図書館(学びの杜 ののいち 愛称カレード)が開館します。 民間企業(TRC図書館流通センター)による運営となるため、ただ単に歓迎ムードばかりではなく、市民の中には民間運営を危惧する人たちも沢山います。他県の民間運営の図書館の様子や新聞記事にも敏感になっています。図書館への関心は高まる一方です。現在の市立図書館ボランティアは来年度からは新たなサポーター制度のもとで活動します。また、より多くの市民がサポーター登録をすると思われます。 新市立図書館の司書は民間雇用となりますが、学校司書7名(小5名、中2名)は教育委員会に所属し、非正規職員のままです。毎月の司書会に加え、野々市市小中学校教育研究会図書部会では司書教諭と共に年6回の定例部会も行われています。 今年度は10月27日(金)に七尾市で開催される石川県学校図書館研究大会・小学校の部で図書館運営について発表するそうです。着実にキャリアを積んで頼もしい限りです。 |
平成28年度 記入者 市民
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いよいよ、2017年秋に新図書館がオープンしますが、民間による施設管理運営となるため、期待と不安が入り混じっています。何より懸念されるのが学校司書の今後です。TRCの担当者に学校図書館との連携等を尋ねたところ、ノウハウは提供する、現司書の聖域は侵さないと。市側も今は基本設計のみで何も確定していない、4月から様々な話し合いが始まるとのことでした。2000年に7校3名の司書配置、翌年には非正規ながら7校7名となり、司書のいる学校図書館が定着しています。また、『ののいち読書ノート』(ののいち読書100選)の取り組みも4年目を迎え、子どもたちにも浸透してきました。 |